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2020年1月の各種ブラウザ仕様変更発表まとめ
2020年1月(~2月初め)に公式発表された、各種ブラウザ関連の主要な仕様変更発表のまとめです。
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Chrome:暗号化サイトからの非暗号化ファイルダウンロード廃止
SSL/TLS暗号化(https)サイトから、非暗号化(http)サーバー内のファイルを端末にローカルにダウンロードする機能が、段階的に廃止されます。非暗号化(http)領域にダウンロードファイルが残存している場合は、期限までに暗号化(https)領域へのファイル移動・URL変更が必要です。
デスクトップ版Chrome 82(2020年4月公開予定)以降、プログラム実行ファイルなどリスクの高いファイル種別から[警告表示]⇒[ダウンロード遮断]の順で対策が行われます。最終的にはChrome 86(2020年10月公開予定)で、暗号化サイトからのあらゆる非暗号化ファイルのダウンロードが遮断されます。詳細は以下の通りです。
- 実行形式プログラム(exe、apk等)…82で警告表示、83以降ダウンロード遮断
- アーカイブファイル(zip、iso等)…83で警告表示、84以降ダウンロード遮断
- 静止画・動画・音声・テキスト……85で警告表示、86以降ダウンロード遮断
- その他のファイル…84で警告表示、85以降ダウンロード遮断
なお、モバイル版Chrome(Android / iOS)では、デスクトップ版より1バージョン遅れての実装となる予定です。
前もって動作テストを行いたい場合は、Chromeのアドレスバーに chrome://flags を入れて開発中機能の設定メニューを開き、[Treat risky downloads over insecure connections as active mixed content]を[Enabled]に変えて再起動することで、該当機能を先行して有効化できます。
※参照:Chromium Blog: Protecting users from insecure downloads in Google Chrome (2020/02/06)
https://blog.chromium.org/2020/02/protecting-users-from-insecure.html
Chrome:サードパーティCookie対応廃止の方向性
ChromeでのサードパーティCookie対応が、今後2年以内をめどに廃止される予定であることが発表されました。2年の移行期間のあいだに、広告や計測など様々なエコシステムを、サードパーティCookieに頼らない、よりユーザープライバシーに配慮した方式に移行させていくことになります。
2020年末までに、コンバージョン計測やパーソナライズの分野で最初の取り組みが開始される予定です。
※参照:Chromium Blog:Building a more private web: A path towards making third party cookies obsolete (2020/01/14)
https://blog.chromium.org/2020/01/building-more-private-web-path-towards.html
Chrome:動画用広告の表示制限(2020年8月以降)
2020/08/05以降、ユーザー体験の妨げになる広告を動画内に挿入するWebサイトは、Chrome側で広告の表示を停止させる予定であることが発表されました。(国際的な広告業界団体の指針に基づく対応です)
以下の動画用広告を表示するサイトが対象となります。
- プリロール動画広告…動画再生前に、長さ合計31秒超かつ最初の5秒がスキップ不可能な動画広告が挿入されるもの
- ミッドロール動画広告…動画再生途中で動画広告が挿入されるもの(長さ問わず)
- プレーヤー内バナー広告…再生中の動画の前面に、プレーヤーの1/3以上もしくは動画本体の20%以上の面積のバナー広告(静止画・テキスト)を表示するもの
該当するサイトは、期限までに動画内の広告表示仕様を変更する必要があります。
なお、YouTubeもこの例外ではないため、YouTubeの広告メニューにも仕様変更が行われる見込みです。
※参照:Chromium Blog: Videos with fewer intrusive ads (2020/02/05)
https://blog.chromium.org/2020/02/videos-with-fewer-intrusive-ads.html
Chrome(iOS):Payment Request API廃止
iOS版Chrome 81でPayment Request APIが無効化されます。
※決済関係のAPIをPayment Request APIからPayment Handler APIに移行する動きの一環です
Payment Request APIをベースにした'basic-card'を使用するシステムは、iOS版Chromeを対象ブラウザとしている場合、Payment Handler APIに移行する必要があります。
※参照:Chromium Blog: Rethinking Payment Request for iOS Chrome (2020/01/29)
https://blog.chromium.org/2020/01/rethinking-payment-request-for-ios.html
Microsoft Edge:z-indexデバッグ用3D表示モード
新Microsoft Edge開発者ツールで、z-indexによる要素の重なり方が3D表示で分かりやすく確認できるモードが追加されました。
Canary版では標準で有効になっていますが、ほかのバージョンでは初期状態では無効化されており、開発者ツールで3D Viewを有効にする必要があります。
※参照:Debug z-index stacking content with 3D View in the Microsoft Edge DevTools - Microsoft Edge Blog (2020/01/23)
https://blogs.windows.com/msedgedev/2020/01/23/debug-z-index-3d-view-edge-devtools/
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