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2020年2月の各種ブラウザ仕様変更発表まとめ
2020年2月(~3月初め)に公式発表された、各種ブラウザ関連の主要な仕様変更発表のまとめです。
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Chrome 81 仕様変更
Chrome 81での仕様変更内容です。
追加
- Web NFC対応
- WebXR Device APIが拡張現実(AR)に対応
- WebXR Hit Test APIに対応(ARでのオブジェクト配置等に使用)
- Origin Trialsに、PointerLock時にマウス移動の加速度補正を解除する機能を追加
- PerformanceObserverのバッファフラグが長時間タスクに対応
- 画像のEXIFメタデータによる画像の向き指定を、CSSのimage-orienataionプロパティで上書き可能
- CSS color-schemeプロパティ…オプトインでカラースキーム変更(ダークモード等)が可能
- リンク(HTMLAnchorElement)にhrefTranslate属性を追加(翻訳エンジンの情報を付加可能)
- onwebkit{animation,transition}XXハンドラーがHTMLElementおよびDocumentに対応
- メディアセッション(Media Session API)が再生速度・長さ・再生位置の追跡に対応
- SubmitEvent対応
変更
- V8 JavaScriptエンジンがver. 8.1に変更
- Windows・ChromeOS・Linux版Chrome81で、フォームのデフォルト表示形式をリニューアルし、アクセシビリティやタッチパネル対応を改善 (Mac版・Android版は後日対応予定)
- grid-template-rowsおよびgrid-template-columnsの値から暗黙的なトラックを除外
- IntersectionObserverがDocumentをルート引数として扱うよう変更
- WebAudio…channelCountが1か2のいずれかに設定可能、channelCountModeが'explicit'か'clamped-max'のいずれかに設定可能
- WebRTC関連の仕様変更
廃止
- basic cardのPayment Handler対応を廃止
- TLS 1.0 / 1.1対応を廃止 (TLS 1.2以降への対応が必須)
- BasicCardRequestからsupportedTypeフィールドを削除
- svgのdiscard要素への対応を廃止
- TLS 1.3セキュリティダウングレード攻撃への対策について、未知のルートに繋がる証明書についてバイパスを許可していたのを廃止し、全ての接続に対策が適用されるよう変更(≒既知のルートに繋がる証明書を使用していない場合、動作/表示等に問題が出る可能性がある)
※参照:Chromium Blog: Chrome 81: Near Field Communications, Augmented Reality, and More / Google Developers Japan: Chrome 81: 近距離無線通信(NFC)、拡張現実(AR)、その他 (2020/02/13)
https://blog.chromium.org/2020/02/chrome-81-near-field-communications.html
https://developers-jp.googleblog.com/2020/03/chrome-81-nfcar.html
Firefox 74 仕様変更
Firefox 74での仕様変更内容です。
追加
JavaScript
- Optional Chaining演算子に対応
API関連
- IDBTransaction.commit()メソッドに対応
- languagechange_eventイベント・onlanguagechangeイベントハンドラープロパティに対応
- TextMetricsが実際のバウンディングボックスを測定するプロパティ4種に対応 (actualBoundingBoxLeft, actualBoundingBoxRight, actualBoundingBoxAscent, actualBoundingBoxDescent)
変更
CSS
- text-underline-positionをデフォルトで有効化
- text-underline-offsetおよびtext-decoration-thicknessがパーセンテージ値入力可能に
- outline-style: auto; をデフォルトで有効化
JavaScript
- javascript: で別URLを呼び出す際の不具合を修正
通信関連
- Feature-Policy: ヘッダーをデフォルトで有効化
- Cross-Origin-Resource-Policy: ヘッダーをデフォルトで有効化
- iframeで呼び出された埋め込みコンテンツがリソースへのアクセス許可を要求する場合、親ページがユーザーから許可を得る(親子両方がユーザーの許可を得るのではなくなる)ように変更
廃止
CSS
- -moz-接頭辞のついたマルチカラム関連のプロパティを削除
JavaScript
- Object.toSource()メソッドを削除
- uneval()グローバル関数を削除
API
- IDBDatabase.mozCreateFileHandle()メソッドを削除
- IDBMutableFile.getFile()メソッドを削除
- HTMLCanvasElement.mozGetAsFile()メソッドを削除
- FetchEvent.isReloadプロパティを削除
通信関連
- TLS 1.0 / 1.1への対応を削除 (TLS 1.2以降への移行が必須)
※参照:Firefox 74 for developers
https://developer.mozilla.org/en-US/docs/Mozilla/Firefox/Releases/74
https://developer.mozilla.org/ja/docs/Mozilla/Firefox/Releases/74
Firefox:DNS over HTTPSのデフォルト有効化(米国内のみ)
米国のFirefoxユーザーについて、DNS over HTTPS(ドメインネーム照合の通信暗号化)がデフォルトで有効になります。現状ではCloudflareもしくはNextDNSからプロバイダーを選択する仕組みになっています。
米国外のFirefoxユーザーは今のところデフォルト有効化の対象外です。同機能を利用したい場合は、手動で設定を有効にすることで利用できます。
※参照:Firefox continues push to bring DNS over HTTPS by default for US users - Mozilla Blog (2020/02/25)
https://blog.mozilla.org/blog/2020/02/25/firefox-continues-push-to-bring-dns-over-https-by-default-for-us-users/
Microsoft Edge:潜在的に迷惑なアプリケーション(PUA)のダウンロードブロック機能
新Microsoft Edge 80.0.338.0より、端末/コンピュータにインストールするとプライバシー・セキュリティ的に悪影響となるソフト(いわゆる「潜在的に迷惑なアプリケーション」, Potentially Unwanted Application, PUA)のダウンロードを、設定によって自動ブロックできるようになります。
※参照:Protecting users from potentially unwanted applications in Microsoft Edge - Microsoft Edge Blog (2020/02/27)
https://blogs.windows.com/msedgedev/2020/02/27/protecting-users-potentially-unwanted-apps/
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