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2023年10月のX(旧Twitter)規約改定・仕様変更発表まとめ

記事タイトル画像:2023年10月のX(旧Twitter)規約改定・仕様変更発表まとめ

2023年10月に公式発表された、X(旧Twitter)の主要な規約改定・仕様変更等のまとめです。

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※規約改定については原則として原文(英語版)の変更点を対象としています。このため、日本語版未反映の内容を扱うことがあります。

※2023年10月末時点で規約上「Twitter」と記載されている部分については、記事中でもそのままの名称で取り扱っています。

要点

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規約改定:Xプライバシーポリシー

以下が変更されました。最終更新日は2023年9月29日のまま変わりません。

  • 6.2. Xの標準契約条項(SCC)の写しが必要な場合向けに、プライバシー問い合わせフォームへのリンクが追加されました。
    ※標準契約条項(SCC)…GDPRで定められたデータ移転契約の雛型

規約改定:X購入者の利用規約

2023年10月26日付で規約が更新されました。

支払い条件

  • ユーザーからの利用料等の支払い手段に「ACH」(米国向けの電子決済・金融機関口座間送金システム)が追加されました。

5. 制限および義務

  • 5.d. サービス対象外(各種有料機能利用禁止)地域の条件について、ユーザーが「国民/市民(citizen)」であることが条件から除外されました。国籍・市民権に関係なく、ユーザーが該当地域にいるか、もしくは居住地を持つかで判断されるようになります。

規約改定:X Premium利用規約

X Premium(旧称Twitter Blue)のランク多段階化(詳細後述)に関する規定が追加されました。

1.a. Tiers of X Premium (X Premiumのランク)

  • X Premiumは多段階のランクを持ち、ランクごとに提供機能や価格が異なります。
  • いずれのランクも年払い・月払いの料金プランが提供されます。
  • 一部の機能は認証作業・チェックマーク表示が必須になる場合があります。

2.d. Upgrading or Downgrading (アップグレードおよびダウングレード)

  • 有料利用者はいつでもX Premiumのランクを変更できます。
  • ランクを変更すると、即時(翌月から等ではなく)新ランクでの利用料課金、および使用機能の変更が行われます。
  • ランクを戻しても返金は行われません。ただし法律で定められた場合を除きます。

規約改定:クリエイターサブスクリプション利用規約 (旧称:サブスクリプション利用規約)

サブスクリプション(旧スーパーフォロー)について、「サブスクリプション(Subscription(s))」→「クリエイターサブスクリプション(Creator Subscription(s))」への名称変更が行われました。

※注意:本規約はサブスクリプションにお金を払うユーザー向けの規約で、クリエイター向けの義務・要件が記載されたサブスクリプションクリエイター利用規約新しいウィンドウで開きます (Subscriptions Creator Terms新しいウィンドウで開きます) とは別の規約です。

規約改定:Xルール

公共の利益にかなう場合のXでの例外措置について

以下の変更が行われました。

公共の利益とは

  • 対象を政治家・政府職員に限定するという記述が削除されました。

例外の基準

  • 投稿を共有したアカウントの条件が「認証済みアカウント」から「著名なアカウント」に変更されました。(認証チェックマークの有無が関係なくなりました)
  • 投稿者の「フォロワー数10万以上」という条件が削除されました。

プロセス

  • 対応チームが投稿を評価する際に、オフラインでの被害発生リスクも考慮されるようになりました。

例外措置を取る可能性が高い場合

  • 一部カテゴリーに記載されていた対象具体例のリストが削除され、比較的汎用的な説明に置き換えられました。

暴力的な発言に関するポリシー

暴力的な発言への対応が全体的に緩和されました。

  • 「いかなる暴力的な発言も容認されない」という記述が削除され、「削除されたり、拡散を抑制されたりする場合がある」という記述に置き換えられました。
  • 「処分執行前には会話の前後の文脈を必ず精査する」という記述が追加されました。
  • 違反時のペナルティについて、即時永久凍結を主とする方向から一時ロックを主とする方向に切り替えられました。
     即時アカウント永久凍結:「ほとんどの場合」→「一部の場合」に変更
     アカウント一時ロック:「より軽い処分としては」→「ほとんどの場合」に変更
     警告を無視する違反常習者の永久凍結:「する(will)」→「する場合がある(may)」に変更

メディアの表示設定

センシティブ設定すべきメディア(ヌード・暴力等)に設定を行わず投稿する行為が繰り返された場合、強制センシティブ設定およびラベル付けが、投稿単位ではなくアカウント全体に対して行われるようになりました。

X Indiaについて

メールによる苦情受付が終了し、フォームからの受け付けのみとなりました。

規約改定:広告ポリシー

全体的変更:マネタイズ行為全般への広告ポリシー適用

広告ポリシー本体新しいウィンドウで開きますおよび以下の付属ポリシーが、「Xでの収益獲得(マネタイズ)」にも適用されるようになりました。X広告(Xに広告費を払って広告出稿システムを通したコンテンツ)でなくても、X上で課金・売上・収入が発生する該当コンテンツ全般で、X広告と同様の規制(基本的にXルールより厳しい)が課せられるようになります。

アルコール関連のコンテンツ

マネタイズへのポリシー適用のほか、以下の地域向け特記事項が追加されました。日本国内向けの変更はありません。

インド

  • ブランド拡張を制限する記述が削除されました。

コンバージョントラッキングとカスタムオーディエンスに関するポリシー

以下の地域向け特記事項が追加されました。日本国内向けの変更はありません。

米国

  • 政治活動広告の配信先条件について、政治思想・信念でのターゲティングができるようになりました。配信時は以下の条件を満たす必要があります。
    • 広告主が政治活動広告出稿の許可を受けていること
    • データが米国内のみで収集され、米国国民にのみ関連するものであること

金融商品・サービス

マネタイズへのポリシー適用のほか、地域別規定で以下が更新されました。

日本・英国

  • ブロックチェーンゲーム(NFT・暗号通貨トークンが絡むもの)の宣伝を行う場合、Xの事前許可が必須になりました。

イスラエル

  • CFDの宣伝を行う場合にイスラエル証券庁の許可証保有が必要になりました。
  • そのほか、地域別各種法的要件の遵守が義務付けられます。

韓国

  • 金融データ集約サービスの宣伝を行う場合、Xの事前許可が必須になりました。

健康および医薬品に関する商品とサービス

マネタイズへのポリシー適用のほか、地域別規定で以下が更新されました。日本国内向けの変更はありません。

韓国

  • 市販(OTC)医薬品の広告が解禁されました。以下の条件が必要になります。
    • 広告主が韓国製薬バイオ協会の認可を受けること
    • 広告コンテンツが韓国の薬事法を遵守すること

政治に関するコンテンツ

マネタイズへのポリシー適用のほか、以下が更新されました。

  • 政治活動関連の広告で使用できる形式に、ダイナミック商品広告(DPA)が追加されました。

慎重な扱いを要するカテゴリーのターゲティング

ポリシー適用が全世界共通であるという記述が削除され、米国向けの地域別規定が追加されました。

米国

  • 米国向けの広告配信時に限り、以下の条件によるターゲティングが解禁されます。
    • 労働組合員資格
    • 支持政党・政治的信念(政治広告の場合のみ)

新機能:X Premiumに上位・下位プラン追加

X Premium(旧Twitter Blue)に、上位プラン「プレミアムプラス」、下位プラン「ベーシック」が追加されました。

プレミアムプラス

対応機能

通常のプレミアムに比べて以下が強化されます。

  • タイムライン(おすすめ/フォロー)内の広告完全排除(通常のプレミアムは半減まで)
  • 返信の表示順位優遇をさらに強化(通常のプレミアムより上位)

価格

日本国内価格は通常のプレミアムの2倍です。(以下Web購入時の場合)

  • 年払い:20,560円/年
  • 月払い: 1,960円/月(12ヶ月で23,520円)

ベーシック

通常のプレミアムより機能を限定した低価格プランです。

対応機能

基本的な投稿機能の拡張はベーシックでも概ねカバーできます。

  • 投稿後の再編集
  • 長文投稿
  • 長尺動画投稿
  • SMSでの2要素認証
  • アプリアイコンやブックマークフォルダー等のカスタマイズ
  • [ハイライト]タブ
  • 動画のダウンロード
  • 自分のいいね・サブスクリプションの非開示化

非対応機能

以下の機能はベーシックでは対応しません。使用するにはプレミアム以上のプランが必要です。

  • 認証チェックマーク付与
  • クリエイターハブ(投稿からの収益化やクリエイターサブスクリプションを含む)
  • 身分証明書を使った認証手続き

価格

日本国内価格は通常のプレミアムの4割弱程度です。(以下Web購入時の場合)

  • 年払い:3,926円/年
  • 月払い: 368円/月(12ヶ月4,416円)

新機能:返信ユーザー限定手段の追加(認証済みアカウント限定)

自分の投稿に返信可能なユーザーの限定方法に、[認証済みアカウント]が追加されました。設定すると認証済みアカウント以外のユーザーは該当ポストに返信できなくなります。

新機能:コミュニティ入会希望者への質問設定

プライベートコミュニティの管理者は、入会を希望するユーザーに対して、任意に設定した質問への回答を義務付けられるようになりました。

新機能:コミュニティピン留め

任意のコミュニティを、ホーム画面にピン留め(固定)できるようになりました。固定すると、[おすすめ][フォロー中]タイムラインと並行して配置され、上部のコミュニティ名タップや左右フリックで切り替え可能になります。

新機能:Xメディアスタジオで実況配信等(X Premium限定)

Xメディアスタジオで複数画面キャプチャーをミックスした配信ができるようになりました。ゲーム実況配信等に活用できます。

仕様変更:コミュニティノート作成時の出典必須化

コミュニティノートの提案を行う際に、出典(参照元の情報源)の明記が原則として必須化されることになりました。

なお、追加の文脈が必要ない理由を説明するノート等では、例外的に出典明記必須化の対象外になります。

仕様変更:コミュニティノート表示までの時間短縮

コミュニティノートのスコア評価アーキテクチャが大幅に入れ替わり、提案から表示されるまでの時間が平均1.5時間程度(早いものは3.5時間程度)短縮されました。

新機能:ノートに「役に立たない」評価をした協力者あての通知

コミュニティノートに対して「役に立たない」評価を行った協力者に対して、ノートの低評価が確定したときに通知が送られるようになりました。

なお、低品質なコミュニティノートの作成を繰り返す作成者は、コミュニティノート作成許可をロック(一時剥奪)される場合があります。

仕様変更:コミュニティノートの表示安定化

以下の機能追加・機能改善が行われます。

  • コミュニティノートのメディアマッチングが改善されました。ノート付与画像・動画と同じものが別の投稿に複数マッチングした際に、同じコミュニティノートが表示されるようになります。
  • 自分がいいね/RP/返信した投稿にノートが付いた場合に通知が飛ぶ機能について、より多くのノートに対して通知が送られるようになりました。
  • ノートのプレビュー(全体表示)機能が付きました。Android版およびWeb版で先行実装され、iOSでも間もなく実装される予定です。

新機能(テスト):少額課金制度

ニュージーランドとフィリピンで、ボットでないことを示すための少額課金制度(年間US$1)のテストが始まりました。

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