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2024年7月のFacebook規約改定・仕様変更発表まとめ

記事タイトル画像:2024年7月のFacebook規約改定・仕様変更発表まとめ

2024年7月に公式発表された、Facebookの主要な規約改定・仕様変更等のまとめです。

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※規約改定については原則として原文(英語版)の変更点を対象としています。このため、日本語版未反映の内容を扱うことがあります。

※掲載内容はいずれも発表時点の情報に基づいています。最新の公式情報が必要な場合は、別途参照先等にてご確認ください。

要点

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規約改定:コミュニティ規定>アイデンティティの表明における真正性

新設ポリシーです。以前から他の規約・ポリシーにもあったような、他人へのなりすましやアカウント情報の虚偽申告に関する禁止事項が改めてまとめられました。

なお、本ポリシーはFacebookコミュニティ規定に属しつつも、明示的にInstagramに関する制限に言及しています。Instagram利用者も注意が必要です。

禁止行為

以下の行為は、アカウント停止/利用制限の対象となります。

Facebookアカウント(ページ/グループ含む)のほか、Instagramアカウントも対象となります。

  • 規約上利用資格のない低年齢ユーザーがアカウント等を保有する
  • 他人(企業・団体含む)になりすましたり、本人の許可なく代理人としてふるまったりする
  • ポリシー違反によるペナルティの回避を目的として故意に身元を偽る
  • 名称に、コミュニティ規定に違反する要素が含まれている

禁止行為(要背景情報)

Facebookアカウント(Instagramについては言及なし)に関する以下の行為/場合については、アカウント一時停止/永久凍結前に情報の追加/修正を求める場合があります。

  • 虚偽の誕生日を入力する
  • 日常生活での使用実態のない名称を使用する
  • 複数人を代表する単一アカウント、もしくは複数人で使用する単一アカウントを作成する
  • 1人で複数のアカウントを作成・保有する
  • 人間以外の名義(企業、ペット、架空のキャラクター等)のアカウントを作成する

規約改定:コミュニティ規定>詐欺、詐欺行為、欺瞞行為

名称・URLが変更されたほか、内容が全面改稿され、説明が詳細になりました。

名称変更・URL移転

名称・URLが以下のように変更されました。

内容は概ね旧ポリシーの規制を継承していますが、以下の内容が変更になっています。

投稿禁止

  • ポンジスキーム、ピラミッドスキーム(無限連鎖講)…単体項目としては記載が削除されました。投資詐欺に関する禁止項目が近い役割を果たしています。
  • 電気メーターや水道メーターなどの測定器の改ざん…「デバイス操作詐欺と詐欺」に再編されました。
  • デジタルコンテンツの詐欺…不正利用詐欺の一環として、セットトップボックス拡張機器等によるコンテンツへの不正アクセスに関する記述が追加されました。
  • 誤解を招く健康習慣…極端な主張やクリックベイト戦術等により、減量等に関する虚偽または誤解を招く主張を行う行為が禁止対象に追加されました。

表示年齢制限(18歳未満禁止)

  • 限定条項・免責事項を規定せず、特定の期間内に特定の減量結果を約束するコンテンツが制限対象に加わりました。

投稿禁止(要背景情報)

従来対象だった「賄賂・横領」に加えて、以下のコンテンツも前後の文脈によっては削除される対象に追加されました。

  • 詐欺行為に関する投稿(信頼できる組織から報告されたもの)
  • 他人を欺く目的でワクチンを提供するもの
  • 隠しカメラや携帯電話追跡装置等、プライバシー侵害に使われる製品・サービスを提供/要求するもの
  • 政府機関や報道機関になりすまし、誇張した表現で集団訴訟への参加を呼び掛けるもの
  • サブスクリプションサービスへの個人情報入力を求めるもの
  • 複数のFacebook/Instagramアカウントを共同利用して組織的な詐欺行為へ参加・関与していることを主張するもの

規約改定:コミュニティ規定>暴力と扇動

投稿禁止>その他の暴力行為

  • 娯楽目的やビデオゲーム等の文脈で暴力関連のコンテンツが削除を免除される例外規定について、対象が「殺傷の意思表明や、殺傷結果を伴う武器の作り方や使い方の説明」から「爆発物の作り方や使い方の説明」に移転し、説明が補強されました。

規約改定:コミュニティ規定>いじめと嫌がらせ

投稿禁止Tier2(未成年全般、成年私人、一部公人・著名人が対象)

  • 身体的ないじめを受けている様子が描写されている個人の品位を貶めるコンテンツの禁止について、例外として「自衛もしくは格闘技の文脈を除く」という規定がありましたが、「自衛」が例外対象から外されました。

投稿禁止Tier4(未成年私人が対象)

  • 「未成年(18歳未満)に対する身体的ないじめの動画」について、従来は非難の文脈であれば、カバーをかけて視聴を選択できるようにすることで投稿可能でしたが、文脈を問わず投稿全面禁止に変更されました。

規約改定:コミュニティ規定>児童に対する性的搾取、虐待、児童のヌード

投稿禁止>搾取的な性的画像および性的脅迫

  • 性的な画像・音声・その他の情報の公開をネタに他人を脅迫したり見返りを要求したりする行為の禁止について、性的な画像等について「現実・非現実を問わず」という説明が追加されました。

ポリシー違反によるアカウント削除以外の制限事項

  • 成人ユーザーについては、過去のポリシー違反歴に応じて、他アカウントとの連絡機能・違反コンテンツへのアクセス・コミュニティ参加等の機能が制限される場合がある、という規定が追加されました。

規約改定:コミュニティ規定>自殺、自傷行為、摂食障害

投稿禁止

  • 「自傷行為の生々しい視覚描写を含むコンテンツ」について、自殺・摂食障害の場合も同様に禁止対象になりました。

規約改定:コミュニティ規定>成人のヌードと性的行為

ポリシーの基本理念

  • フォトリアリスティックな(現実の人物に見える)AI/コンピューター生成の画像/映像についても実写と同様の制限を行う、という規定が追加されました。

投稿禁止

  • 性器等の可視化/露出について、デジタル画像/映像も対象に含まれました。
  • 性器の可視化について「陰毛で隠れている場合を含む」という注記が再び追加されました。
  • 性器・肛門の可視化や臀部の露出について、医療・健康関係の文脈の場合「センシティブ警告画面を挟めば禁止対象外」に制限が変更になりました。性器については制限強化、肛門・臀部については制限緩和になります。
  • 乳首露出の禁止例外対象について、健康関連の文脈の例示(出産等)が削除されました。健康関連の文脈が禁止例外対象であること自体は変わりません。
  • 性行為や性的刺激を暗示するコンテンツ、その他の性的行為/刺激に関するコンテンツの分野別禁止例外対象について、制限事項が変更されました。
    • 医療・健康関連…センシティブ警告画面が必要になりました。
    • プロモーション…成人(18歳以上)限定という注記が追加されました。

センシティブラベル表示

  • 医療・健康関連での性器・肛門・臀部可視化コンテンツについて、デジタル画像/映像も実写と同様の制限を行う、という規定が追加されました。

表示年齢制限(18歳未満禁止)

  • 実在の芸術作品で性的行為や性的刺激を描写するもの(明示・暗示問わず)について、医療的な注意喚起、性的健康の会話・議論のために投稿された場合は制限の対象外になりました。
  • 広告コンテンツ用フィクション画像内で性的行為・性的刺激の描写があった場合の年齢制限について、対象が「広告(advertisements)」から「宣伝コンテンツ(promotional content)」に変更されました。宣伝用オーガニック投稿でも該当部分があれば年齢制限対象になります。
  • 性的行為・性的刺激が露骨でなくフェティシズムにも該当しないデジタル画像や実在の芸術作品については、年齢制限の対象外になりました。

規約改定:コミュニティ規定>プライバシーの侵害

投稿禁止>住居情報

  • 他人の住所の共有禁止について、[完全な住所の共有][住所の一部の共有]に記述が分割されました。
  • 他人の住所情報を要望するコンテンツが、投稿禁止対象に追加されました。なお、大使館や政府高官公邸の所在地を要望する投稿は禁止対象外です。

投稿禁止 一部セクション削除

  • 医療情報、不正アクセスされた情報源からの情報、画像/映像内での人物映り込みに関する投稿禁止規定がセクションごと削除されました。

規約改定:コミュニティ規定>偽装行為

ポリシーの8割近くが改稿されました。変更点の概要としては以下の通りです。

  • アカウントの複数利用等に関する規定が「アイデンティティの表明における真正性」ポリシー(新設)に分離されました。
  • 報告(運営通報)機能を悪用して他人への嫌がらせ・妨害を行う行為が禁止対象に追加されました。
  • Meta提供素材の悪用、オーディエンス獲得に関する偽装行為、エンゲージメントの不正操作、海外からの口コミ操作、政治的な事項に関する干渉、その他の各種偽装・情報操作に関する規定が大幅に詳細化されました。

規約改定:コミュニティ規定>追悼アカウント

ポリシーの基本理念

  • 追悼アカウントの存在理由の説明について、「故人を思い出す場所を作る」という記述が追加されました。
  • 関連記事(2017年)へのリンクが削除されました。同記事はFacebookニュースルームのドメイン移転によりリンク切れになっていましたが、現ドメインで現在も閲覧可能です。
    https://about.fb.com/ja/news/2017/08/what-should-happen-to-online-identity/新しいウィンドウで開きます

殺人事件犠牲者や自殺者のプロフィール/タイムラインからのコンテンツ削除

  • 後述の各種変更セクションの条件変更に伴い、「故人の死・病気・被害を称賛・支持する発言」の削除が本セクションに移動しました。本件は引き続き申し立ての権利が追悼アカウント管理人もしくは家族に限定されます。

その他の変更

  • 申し立てできる人の条件が「追悼アカウント管理人もしくは故人の家族」から「追悼アカウント管理人もしくは故人の正当な代理人」に変更されました。(法的な家族でなくても正当な代理人であればOK)
  • 可能な変更に「故人の死後に友だち・フォロワーから削除された人がいた場合、プロフィールに追加」が追加されました。

規約改定:コミュニティ規定>偽情報

ラベル付加

  • [加工されたメディア]セクション全体が、投稿禁止からラベル付加に変更(規制緩和)されました。これに伴い、削除処分が適用される条件付けの記述もなくなりました。

規約改定:コミュニティ規定>スパム

  • 禁止行為に「なりすましのランディングページまたはドメイン」が追加されました。有名サイトになりすましたサイト制作、誤字による流入獲得等を狙うサイトのURLを投稿・共有して誘導する行為が禁止されます。

規約改定:広告規定 付属ポリシーの構成変更

新設

以下のポリシーが追加されました。

リンク解除

以下の規定は広告ポリシー本体からリンクを解除されました。ただしポリシー自体は存続しています。

規約改定:広告規定>偽情報

  • 「広告は、偽情報に関するコミュニティ規定に準拠する必要があります」という文が冒頭に追加されました。(同様の記述とリンクは後ろの方に既にあります)

規約改定:広告規定>許可されないビジネス手法

禁止事項に以下が追加されました。

  • 商品・サービスの健康上のメリットに関する詐称・誇張した主張を行い、人々を購入や機密情報の入力に誘導する

禁止事項への抵触がしばしば確認されるスキームの例示から以下が削除されました。

  • 身元確認
  • ビザ発行/ビザ抽選
  • チャリティー
  • 基本プレイ無料の懸賞アプリ(金銭払い戻しを伴うもの)
  • Facebook/Instagramのいいね数やフォロワー数を増加させる効果を謳う商品・サービス

広告規定>薬物および医薬品

概要

  • 危険なサプリメントの例示(アナボリック ステロイド、キトサン、コンフリー、デヒドロエピアンドロステロン、エフェドラ、ヒト成長ホルモン)が削除されました。

ハイリスク薬物・非医療用薬物・エンセオジェン

  • 危険薬物・娯楽用薬物のセクションが新設されました。ガイドラインは薬物・医薬品全体向けのものをそのまま継承しています。

規約改定:広告規定>金融商品および金融サービス、保険商品および保険サービス

概要 / 広告に関するガイドライン

  • クレジットカード、保険、長期ローン(90日以上)の広告については、個人情報以外に財務情報(銀行口座やカード番号等)についても入力を求めてはいけないことになりました。
    場所についても、ランディングページ(広告からの飛び先)に場所が限定されなくなりました。

規約改定:広告規定>暗号通貨関連の商品やサービス

広告に関するガイドライン

  • 広告配信にあたり書面での事前許可が必要な商品・サービスに、「暗号通貨投資」が追加されました。
  • 書面許可不要の商品・サービスに「プロックチェーン技術に関するニュース」「購入、販売または取引の目的で利用できない暗号通貨関連の商品やサービス」が追加されました。

規約改定:広告規定>いじめと嫌がらせ

  • 概要および広告に関するガイドラインの規定(未成年に対するいじめの映像を非難の文脈で使用する行為の禁止)が削除されました。
    ※未成年に対するいじめの画像/映像はコミュニティ規定の方で文脈を問わず全面禁止に変更されています

規約改定:広告規定>不適切な言葉

概要

  • 全体が改稿され、芸術的な文脈、略語、その他の無害な利用法については一部許容する方向性が記載されました。

ガイドライン

  • 許可対象として明示されていた「ブランド・商品名・商標に付属する、一部の非標準の記号・句読点」が削除されました。

規約改定:広告規定>偽装行為(旧:アカウントの真正性)

  • 名称変更・全面改稿により、ポリシー自体が同名のコミュニティ規定に連動するものに変更されました。

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