デジタルマーケティングTips

2024年10月のInstagram/Threads規約改定・仕様変更発表まとめ

記事タイトル画像:2024年10月のInstagram/Threads規約改定・仕様変更発表まとめ

2024年10月に公式発表された、Instagram(Threads含む)の主要な規約改定・仕様変更発表のまとめです。

記事バックナンバー一覧

[X(旧Twitter) | LINE | Instagram/Threads | Facebook | YouTube]

※規約改定については原則として原文(英語版)の変更点を対象としています。このため、日本語版未反映の内容を扱うことがあります。

※掲載内容はいずれも発表時点の情報に基づいています。最新の公式情報が必要な場合は、別途参照先等にてご確認ください。

要点

メルマガでも情報を配信中です! ぜひご登録ください。

規約改定:Instagram利用規約

Instagram利用規約が2025年1月1日付で改定される予定です。主な変更点は以下の通りです。

  • 全体:セクション見出しに階層付きの番号が付記されるようになります。
  • 前文:Instagramの「利用」に加えて、Instagramへの「アクセス」も本規約の規制対象に追加されます。アカウントを作っていなくても、コンテンツにアクセスする時点で本規約への合意が必要になります。
  • 4.2:Instagramコミュニティガイドラインに関する記述が、(Facebook)コミュニティ規定に置き換えられます。
  • 6 / 8:「アクセス」によって発生した本規約への合意契約について、アクセスを停止する(Instagram由来のコンテンツを見ない)ことにより契約を解除できるという規定が追加されます。
  • 7.1:利用状況に応じて追加適用される関連規約として、アバター利用規約・Meta AI利用規約が追加されます。

規約改定:コミュニティガイドライン

Instagramコミュニティガイドラインが2024年11月12日付でFacebookコミュニティ規定に完全に統合されます。
これにより、各種禁止事項等の規定が、Facebook / Messenger / Instagram / Threadsの間で、名実ともに完全に共通になります。

規約改定:Metaプラットフォーム利用規約

2025年2月3日付で規約が改定されます。変更点は概ね以下の通りです。

1. はじめに

  • 1.c.…開発者が遵守する対象として、旧6.a.i.2.の内容が本項に集約され、各種関連法令(プラットフォームデータの収集・利用・その他の処理に関するもの等)が明記されます。
  • 1.d.…契約の継続/終了条件(プラットフォームを利用し続ける限り有効)に関する記述が削除されます。
    旧Facebookプラットフォームポリシー・旧Instagramプラットフォームポリシー(2020年8月31日付で置き換え済み)に関する記述が削除されます。

3. データ使用

  • 3.a.i…個人情報を差別目的で使用することの禁止について、「属性に基づいて人々を不利に扱うこと」と説明が追記されます。また、「ユーザー体験向上のために性別・年齢等の情報を利用する行為は、法令を遵守する範囲で許可される」という記述が追加されます。
  • 3.a.iii…個人・グループ・イベントの監視を目的としたプラットフォーム利用の禁止について、プレイスも同様の対象に追加されます。
  • 3.a.viii…Facebookの友達リストを独自アプリの繋がり形成に利用することの禁止について、「Meta技術文書で許可された範囲以外でのプラットフォームデータ利用の禁止」への置き換え(対象拡大)が行われます。
  • 3.c.ii.2…開発者が技術提供者として取得したのでないプラットフォームデータを外部サービスプロバイダーとの間で共有する行為の許可について、「開発者の指示で外部サービスプロバイダーがサービスを提供するため」と利用目的に関する規定が追記されます。
  • 3.c.ii.3…利用者から第三者への共有指示があった場合に加えて、「開発者から第三者への共有について利用者からの明確な同意があった場合」も共有が許可されるようになります。同意取得時には利用者に対して利用目的を明示しておく必要があります。
  • 3.d.i.1…Metaもしくは利用者から情報の修正・削除指示を受けた場合の対応について、「合理的な努力を尽くすこと」という緩い義務規定がなくなり、即時修正・削除対応を行うことが義務となります。

4. プライバシーポリシー

  • 4.a…4.e.の内容(自アプリのプライバシーポリシー制定義務について、常時公開状態で維持すること)が本項に集約されます。また、クローラーのアクセスを受け付けること、地域情報に応じた接続制限を行わないことが規定として追記されます。
  • 4.b…4.fの内容(プライバシーポリシーのURLをアプリダッシュボードのプライバシーポリシーURL入力欄に明記すること)が本項に集約されます。
  • 4.b.ii.1. / 4.b.ii.4. 規定内の例示が削除されます。

5. サービスプロバイダーおよび技術提供者

  • 5.b.ii.7…技術提供者の義務として、Metaや利用者からのあらゆる連絡を速やかに自分の依頼主に通知することが明記されます。

6. データセキュリティ

  • 6.a.i…旧6.a.i.2(法令遵守に関する規定)が削除されます。
  • 6.a.ii…脆弱性報告窓口の設置について、「公開されている」から「簡単にアクセスできる」に要求レベルが引き上げられます。
  • 6.a.iii…該当アプリ用の認証以外でMeta製品の認証情報を求める行為が禁止されます。
  • 6.a.iv…開発者が取得したID・アクセストークン等の認証情報を開発協力会社と共有する行為が禁止されます。
  • 6.b.i…インシデント報告の期限について、「発見から24時間以内」という期限が削除され、「可及的速やかに」(as soon as practicable)という表現に変更されます。

7. 遵守状況審査権および本利用規約の効力停止と失効

  • 7.c.vii…開発者契約終了後にMetaの監査権が失効するための2条件について、およびその具現化物の「プラットフォームデータの処理中止」と「成果物の削除」がandではなくorで結ばれるようになり、どちらか片方を証明できればよいことになります。ただし、「成果物の削除」についても今後は開発者側での証明作業が必要になります。どちらかが証明できてから1年後にMetaの監査権が失効となります。
  • 7.e.i.3. アプリが受けた処分を回避・迂回をする目的で別アプリを作成する行為について、処分の対象となることが明記されます。

11.一般事項

  • 11.a…Metaの書面許可を経てアプリの権利が第三者に譲渡された場合のアプリ再提出に関する規定が削除され、「新開発者はMetaの指示に従うこと」という抽象的な表現に置き換わります。
  • 11.d…規約改定時、Metaが商業的に合理的な範囲で事前告知に努める、という規定が追加されます。
  • 11.e…旧11.f(Metaがプラットフォームの提供を終了する選択をした場合、商業的に合理的な範囲で事前告知に努める)の規定が統合されます。
  • 11.j…「プラットフォーム」の定義について1.aを参照するようになります。
  • 11.k…「プラットフォームデータ」の例に、ユーザーID・メールアドレス・プロフィール画像・ユーザー名が追加されます。

規約改定:Meta開発者ポリシー

2025年2月3日付で規約が改定されます。変更点は概ね以下の通りです。

セクション統合・再編

以下のセクションが再構成されます。

  • 旧1. 品質の高い製品の開発 / 旧2. 利用者の自主性の尊重
     ↓
    1. 信頼性の高い製品の開発(Build a trustworthy product) に統合・再編
  • 旧3. 適切な使用の奨励 / 旧4. 法の遵守
     ↓
    2. 適切な使用の奨励(Encourage proper use) に統合・再編
  • 旧15. マーケティングAPI / 旧20. 広告
     ↓
    10. 広告(Ads) に統合・再編

セクション削除

以下のセクションは削除されます。

  • 旧6. ログイン…旧6.1「ログインが適切に統合されていることを確認してください」という文のみ新2.3.に移転して存続し、それ以外は削除されます。
  • 旧12. Spark AR…削除(継承先なし)
  • 旧13. 求人プラットフォーム…削除(継承先なし)
  • 旧17. CrowdTangle…削除(継承先なし)
  • 旧18. PSID API…削除(継承先なし)
  • 旧22. アプリセンター…削除(継承先なし)
  • 旧23. Profile Expression…削除(継承先なし)

4. (旧7.) ゲーム

  • 4.1…Facebook Gaming製品内の「クラウドゲーム」「インスタントゲーム」「ウェブゲーム」という区分表記が廃止されます。また、「Unconnected Games新しいウィンドウで開きます」が対象に追加されます。
  • 4.1.e…ゲームの説明文・ジャンルを最新の状態に保つという規定が追加されます。
  • 4.1.f…ゲームのアイコンに[New][Sale][Update]等の宣伝文句を張り付けたり、通知アイコンを表示させたりする行為が禁止されます。
  • 4.2.d/e/f…旧7.1.d/f/gの内容が、インスタントゲーム用の規定として移転します。
  • 4.2.g…ネットワークの制約により、特定のAPIへのアクセスが制限されたり、ゲームサーバーへのAPIコールバックを要する機能が遮断されたりした場合でもゲームの読み込みが行われるよう、Metaから開発者に要求する場合があるという規定が追加されます。

5. (旧8.) Messengerプラットフォーム、InstagramのメッセージAPI、およびメッセージプラグイン

  • 旧8.1. / 8.3.e / 8.9.c…テクニカルドキュメントへの参照が削除されます。
  • 5.2. (旧8.2.)…無許可DM送信の禁止対象について、Messengerに続いてInstagram Messagingが追加されます。
  • 5.7.2.d…メッセージの入力画面にAPI側で文言を先行入力する行為について、以下の例外(許可)を除いて原則禁止されます。
    • (a)アプリ利用者の操作で作成される場合
    • (b)アプリ利用者の勤務先の存在をMeta製品内でお知らせする目的の場合(勤務先側でコンテンツを事前作成)
  • 旧8.7…カスタマーサポート用Facebookページの維持管理義務に関する規定が削除されます。
  • 旧8.8.7.b…事前許可なくMessenger/Instagramの外部リンク先で支払情報を取得する行為を禁止する規定が削除されます。
  • 旧8.9.b…人間のエージェントによるレビュー(自動応答内容に問題がある場合運営者に報告する機能)に関する規定が削除されます。
  • 旧8.10…大量のネガティブフィードバック発生や開発者のポリシー違反によって、開発者のアクセス権が制限・取り消しされることがあるという規定が削除されます。

6. (旧9.) Instagramプラットフォーム

  • 旧9.4/5/9(コンテンツ取扱時の義務、外部での連絡を目的とした個人・集団特定の禁止)のみ新6.1~3として存続し、残りの項目(テクニカルドキュメントへの参照、透明性の確保、スパム・アドネットワーク独自構築・非常識な帯域占拠の禁止等)は削除されます。

7. (旧10.) Marketplaceプラットフォーム

  • 旧10.1…テクニカルドキュメントへの参照が削除されます。
  • 7.1 (旧10.2~3)…販売者契約(旧称Metaコマース商品販売者契約)への同意に関する事項2件が1つにまとめられます。
  • 7.2…関連法令の遵守に関する規定が追加されます。開発者の法令遵守は開発者自身の責務となり、Metaは責任を負いません。

8. (旧11.) コマースプラットフォーム

  • 内容が大幅に圧縮され、販売者契約への同意および必要な機能の実装義務に関する規定のみになります。

11. (旧16.) ページAPI

  • 11.1.…ページ・グループ・イベントに関するポリシーが参照先として追加されます。

仕様変更:Graph API / Marketing API v21.0

Graph API v21.0 および Marketing API v21.0が発表されました。Instagramに関する主な変更点は以下の通りです。

追加・強化

仕様変更

  • 広告キャンペーン作成時に設定する広告の[目標]について、成果重視の広告エクスペリエンス(ODAX)以外の目標を持つ新しい広告セットや広告を作成できなくなります。
    既に作成した古い目標の広告キャンペーンは現状まだ使用できますが、MetaではODAX目標への移行を推奨しています。
  • (次版v22での変更の予告)商品データをローカライズする広告については、価格や在庫・注文受付状況の情報を国別フィードに移動させて提供させる必要があります。

廃止・削除

  • Instagramメディアインサイトの動画再生計測エンドポイント(GET /{ig-media-id}/insights新しいウィンドウで開きます)について、視聴回数の計測(video_views)がv21から対応除外となります。また、過去のバージョンでも2025年1月8日付けで全て対応除外となります。
  • Instagramユーザーインサイトのユーザーインタラクション計測エンドポイント(GET /{ig-user-id}/insights新しいウィンドウで開きます)について、プロフィール画面でのインタラクションに関する以下の計測項目がv21から対応除外となります。また、過去のバージョンでも2025年1月8日付けで全て対応除外となります。
    • email_contacts…メール連絡リンク押下数
    • get_direction_clicks…道順リンク押下数
    • profile_views…プロフィール閲覧者数
    • text_message_clicks…テキストメッセージリンク押下数
    • website_clicks…Webサイトリンク押下数
    • phone_call_clicks…通話リンク押下数
  • Messaging Events APIのサポートがv21から停止されます。他のバージョンでも2025年9月にAPI自体が廃止される予定です。
    代替手段として、MetaではConversions API新しいウィンドウで開きますへの移行を推奨しています。

Facebook/Instagram Graph API・Marketing API旧バージョンの廃止予定

API新バージョン公開後、旧バージョンは一定の猶予期間をおいたのち順次廃止となります。サイト・アプリ内でAPI呼び出しコードが古いバージョンの場合は、新バージョンへの置き換えをMetaが推奨しています。

廃止済みの旧バージョンでの呼び出しコードが放置された場合、自動的に有効なバージョンまで繰り上げられてAPI呼び出しが行われます。このため、自動アップグレードされたAPI呼び出しが成功するかどうかは、新バージョンでの仕様変更の有無に依存します。

2024年5月末時点で予定されている廃止スケジュールは以下の通りです。

Graph API旧バージョン(v15~20)廃止予定

  • v15(2022年09月15日公開)…2024年11月20日廃止
  • v16(2023年02月02日公開)…2025年05月21日廃止
  • v17(2023年05月23日公開)…2025年09月12日廃止
  • v18(2023年09月12日公開)…2026年01月26日廃止
  • v19(2024年01月23日公開)…2026年05月21日廃止
  • v20(2024年05月21日公開)…2026年09月24日廃止

(v14までは廃止済み)

Marketing API旧バージョン(v19~20)廃止予定

  • v19(2024年01月23日公開)…2025年02月04日廃止
  • v20(2024年05月21日公開)…2025年05月06日廃止

(v18までは廃止済み)

仕様変更:性的詐欺被害防止用のDM仕様変更

性的画像の送信要求から未成年利用者を保護する仕様が強化されます。

  • ダイレクトメッセージ送信者が受信者と違う国に住んでいる可能性がある場合、受信者にそのことが通知されます。
  • 詐欺行為の兆候があると検出されたアカウントは、機能の制限が行われます。
    • 他のアカウントのプロフィールからフォロー一覧・フォロワー一覧をたどれなくなります。
    • 他人の投稿にいいね!した人の一覧、その人がタグ付けされた写真、写真にタグ付けされた他アカウントのリストをたどれなくなります。
  • プライベートメッセージ内で一時表示設定で受信した静止画・動画はスクリーンショットができなくなります。
  • ヌード保護機能(DM送信画像でヌードが検出されると自動でぼかしが入り、送信側にもリスク警告表示が出る)が、18歳未満の利用者に対して自動で有効になります。

新機能:Threadsトレンド表示日本対応(テスト)

日本国内ユーザー向けに、トレンド表示(日本国内で話題になっているトピックのリスト)の試験運用が一部で開始されます。

新機能:Threadsインサイトがスマホに対応

Web版に続き、iOS・Android版アプリでもインサイト(分析画面)が表示されるようになりました。

新機能:Threadsオンラインステータス表示

Threadsで自分がアクティブであるかどうかをアイコンで右下の信号色で表示できるようになります。

  • オンラインステータスの表示を許可する範囲は、設定メニュー[プライバシー設定]>[オンラインステータス]で、[全員][フォロワー][フォローバックしているフォロワー(≒相互フォロー)][誰にも許可しない]から選択できます。
  • 自分のステータス表示を許可しない範囲の人については、逆にその人のオンラインステータスを自分から見ることもできなくなります。

新機能:Instagram写真編集画面機能拡張

写真選択後の編集・補正画面で、フィルターのほかに、テキストやステッカー(別画像を選択)を挿入できるようになりました。

新機能:Instagramプロフィールカード機能拡張

プロフィールカードに色変更・背景画像追加等の機能が追加されました。

新機能:Instagram内の音楽をSpotifyに保存

Instagram内に登録されている音源をSpotifyアカウントに保存するボタンが追加されました。

マックスマウスからのお知らせ

SNSマーケティング担当者向けのお役立ち情報をメールマガジンでお届け!

SNS規約改定・仕様変更の情報はもちろん、情報発信の安定化・効率化、SNSを活用したプロモーションなどなど、SNS/Webマーケティング関係者向けの課題解決に役立つ、便利なサービス情報や活用法などをご案内します。

いますぐご登録ください!