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2025年1月のInstagram/Threads規約改定・仕様変更発表まとめ

記事タイトル画像:2025年1月のInstagram/Threads規約改定・仕様変更発表まとめ

2025年1月に公式発表された、Instagram(Threads含む)の主要な規約改定・仕様変更発表のまとめです。

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※規約改定については原則として原文(英語版)の変更点を対象としています。このため、日本語版未反映の内容を扱うことがあります。

※掲載内容はいずれも発表時点の情報に基づいています。最新の公式情報が必要な場合は、別途参照先等にてご確認ください。

要点

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規約改定:コミュニティ規定>前文

各下層ポリシーのジャンル分けがなくなりました。並び順はそのままです。

規約改定:コミュニティ規定>ヘイト行為(旧:ヘイトスピーチ)

名称・URL変更

ポリシーの基本理念

  • ポリシーとして許容の余地がある発言の例のうち、
    • 性別によって制限されることの多い空間への入場制限問題
    • 性的少数者や移民の権利に関する議論の一環として侮蔑的な表現が用いられること
    が許容例として詳細化されました。

投稿禁止レベル1(Tier1)

  • 保護特性・移民状況の個人/集団に対するヘイト表現の一覧が変更・簡略化されました。
    • 対象者の人間性を否定する表現の例から、生物でない物体(汚物等)が除外されました。
    • 対象者を不道徳・犯罪に結びつける表現について、「小児性愛者」が例に追加されました。
      一方で、犯罪については凶悪犯罪(テロ・殺人級)でないその他の犯罪は例から除外されました。
    • 特定の保護特性の存在を否定する発言が禁止例から除外されました。

投稿禁止レベル2(Tier2)

  • 経済的排除に関する投稿禁止除外(許可)の例として、軍事・法執行・教員における性別的制限に関する議論や、宗教的信仰に基づいた性指向に関する議論が追加されました。
  • 社会的排除に関する投稿禁止除外(許可)の例として、トイレ・スポーツ・健康支援グループ・特定の学校における性別による排除に関する発言が追加されました。
  • 精神疾患や異常性に基づく侮辱表現に関する禁止除外(許可)の例として、トランスジェンダリズムや同性愛に関する政治的・宗教的言説において精神疾患や異常性を主張する発言が追加されました。
  • 侮辱表現の例が大幅に簡略化されたほか、軽度の不快表現については禁止例から除外されました。

投稿禁止(要周辺情報)

  • 保護特性下にある特定の個人/集団を新型コロナウィルスの感染・拡大源と主張し責任を取らせようとするコンテンツが、禁止例から除外されました。
  • EU向けの特記事項として、各国の国内法に照らしてヘイトスピーチ対策法違反とみなされる発言については、FacebookやInstagramに法的な削除要請を提出できる、という記述が追加されました。

規約改定:コミュニティ規定>いじめと嫌がらせ

投稿禁止

  • 「女性の性別に関連する蔑称」の禁止が、Tier1(全ユーザーを保護)からTier4(一般未成年のみ保護)に格下げされました。

規約改定:コミュニティ規定>誤情報

ポリシーの基本理念

規約改定:広告ポリシー>悪意のある行為(旧:ヘイトスピーチ)

名称・URL変更

  • 名称が変更になったほか、文中の「ヘイトスピーチ(hate speech)」も「悪意のある行為(hateful conduct)」に置き換わりました。
  • なお、コミュニティ規定「ヘイト行為」と連動しており(日本語名は不一致ですが英語名は共通)、広告ポリシー側は広告向けの追加規定として位置づけられています。
  • コミュニティ規定と違って、1月末時点ではURLはそのままです。

禁止行為(要周辺情報)

  • 移民へのヘイトスピーチ禁止について、「劣等性・軽蔑・追放の表現」といった比較的軽度の表現が禁止対象から除外され、「侮辱・嫌悪感・罵倒の表現」(侮辱は追加)という比較的重度の表現のみが対象となりました。

仕様変更:Graph API&Marketing API v22.0

Graph API&Marketing API v22.0が発表されました。主な変更点は以下の通りです。

米国特定カテゴリー(住宅・雇用・金融)広告への独自顧客リスト使用禁止

  • 米国向け広告(もしくは米国を拠点とする広告主が出稿する広告)のうち、住宅・雇用・金融系(米国において差別的扱いが明示的に禁止された特別カテゴリー)の商品・サービスに関する広告については、独自顧客リストを使用したカスタムオーディエンス設定が使用できなくなります。(v22は公開後即時適用、v21までの旧バージョンは2025年3月から適用)
  • これに伴い、米国向け広告で住宅・雇用・金融系広告を出稿する場合は、顧客リストが禁止対象(消費者レポート情報等)によるものでないことを証明する必要があります。(2025年3月から広告マネージャー内で表示)

興味のある地域に応じたターゲティング

  • 現在地以外の位置情報について、旅行先の情報を検索する等のユーザー行動に応じて、該当ユーザーが地域ターゲティングの広告配信先に含まれるようになります。
    例えば、大阪在住の人が東京に観光に行く予定で東京の情報をFacebook内で調べていたりすると、東京向けに配信する情報の配信先にその人が含まれる場合があります。

Instagram旧APIの一部非推奨化

  • Instagramのユーザー・メディア・コメントに関する旧オブジェクトがv22で非推奨化されます。該当処理がある場合は新APIでの処理に移行する必要があります。
  • 期限はMarketing API使用分については2026年1月21日まで、Graph API使用分については2025年4月21日までです。
  • 新APIで非対応のフィールドが処理に影響する場合は、代替処理を実装する必要があります。
  • 旧API・新APIの対応は以下の通りです。
    • Instagram User → IG User
    • Instagram Media・Instagram Carousel → IG Media
    • Instagram Comment → IG Comment

条件指定ターゲティング除外設定

  • [次の条件に一致する人を除外]
    [従業員には自社のビジネスの広告を表示しない]
    といったターゲティング時の除外設定が削除されます。
    これに伴い、カスタムオーディエンスを使った除外設定も非推奨化されます。

Advantage+クリエイティブの標準エンハンス廃止

  • Advantage+クリエイティブを使った広告バリエーションの自動作成について、標準エンハンス(各種基本機能をまとめたもの)のオプトインとプレビューが廃止され、機能ごとに個別にオプトインとプレビューを行う仕組みに変更されます。

Instagramの表示数計測項目変更

  • インプレッション数と再生数に分かれていた計測項目が廃止され、[表示回数(views)]に統一されます。

Meta Business SDK v22

  • Graph API v22リリース後間もなく、新機能に対応したMeta Business SDK v22もリリースされる予定です。

Facebook/Instagram Graph API・Marketing API旧バージョンの廃止予定

  • API新バージョン公開後、旧バージョンは一定の猶予期間をおいたのち順次廃止となります。サイト・アプリ内でAPI呼び出しコードが古いバージョンの場合は、新バージョンへの置き換えをMetaが推奨しています。
  • 廃止済みの旧バージョンでの呼び出しコードが放置された場合、自動的に有効なバージョンまで繰り上げられてAPI呼び出しが行われます。このため、自動アップグレードされたAPI呼び出しが成功するかどうかは、新バージョンでの仕様変更の有無に依存します。
  • 2025年1月末時点で予定されている廃止スケジュールは以下の通りです。

Graph API旧バージョン(v16~21)廃止予定

  • v16(2023年02月02日公開)…2025年05月21日廃止
  • v17(2023年05月23日公開)…2025年09月12日廃止
  • v18(2023年09月12日公開)…2026年01月26日廃止
  • v19(2024年01月23日公開)…2026年05月21日廃止
  • v20(2024年05月21日公開)…2026年09月24日廃止
  • v21(2024年10月02日公開)…廃止時期未公表

(v15までは廃止済み)

Marketing API旧バージョン(v19~21)廃止予定

  • v19(2024年01月23日公開)…2025年02月04日廃止
  • v20(2024年05月21日公開)…2025年05月06日廃止
  • v21(2024年10月02日公開)…廃止時期未公表

(v18までは廃止済み)

仕様変更:第三者機関ファクトチェックの見直し

  • 誤情報対策としてこれまで実施してきた第三者機関ファクトチェックとの提携を終了し、(X/Twitterの)コミュニティノートに類するユーザーベースのファクトチェックの仕組みをMeta製各種プラットフォームに導入することが発表されました。

仕様変更(Instagram):グリッドの長方形化

  • iOS/Android版Instagramアプリのプロフィール画面で、投稿一覧のグリッド表示が正方形から縦長(3:4)に変更されました。変更後の表示領域(と表示外領域)の詳細がInstagram公式アカウントから画像で説明されています。
    Web版Instagram(PC)では、1月末時点ではグリッドは正方形のままです。

新機能(Instagram):リール長尺化 / 外部動画編集アプリリリース

以下の機能強化が発表されました。

リールの長さ上限拡大

  • 米国で、リール動画の長さ(時間)制限が90秒→3分(180秒)に拡大されます。
  • 1つのリールに複数のオーディオトラック(最大20トラック)を載せられるようになります。

縦長動画編集アプリ「Edits」

  • Instagram投稿に適した縦長動画編集アプリ「Edits」(iOS版、無料)がInstagramからリリースされます。
  • Instagramに簡単に投稿できるほか、Instagram以外のプラットフォームにも使える汎用の縦長動画を出力することも可能です。
  • 主要機能は以下の通りです。
    • シンプルな動画編集用のビデオ/オーディオトラックが使用可能(App Storeの画面サンプルではビデオ1本+オーディオ2本+テキスト1本を表示)
    • 音声の明瞭化・ノイズ除去
    • キャプション(字幕)を自動生成
    • 撮影機能を内蔵し、解像度(1080/2K)・フレームレート(24/30/60)・輝度領域(SDR/HDR)が切り替え可能
    • 静止画をAIでアニメーション化
    • 背景自動切り抜き(グリーンスクリーン)・背景自動適用

新機能(Threads):インサイトが投稿別計測に対応

  • Threadsのインサイトで、投稿単位の効果測定が可能になりました。
    累積での閲覧数と各種インタラクション数(いいね、引用、返信、再投稿)が表示できます。

新機能(Threads):予約投稿

  • Threadsが予約投稿(日時指定投稿)に対応しました。
    夜間や休日に公開される投稿を、平日昼間(企業等の営業時間内)にセットすることが可能です。他のテキスト系SNS(X・Facebook・LinkedIn等)で既に予約投稿を活用している場合は、Threadsの並行運用がしやすくなります。
    2025年1月末時点での仕様は以下の通りです。
    • 予約投稿を行う場合は、投稿編集画面右上の[…]メニュー[日時を指定]をタップして日時を選択します。
    • 最大75日後まで、分単位で日時指定可能です。
    • 過去の日時や、ごく近い未来(現時点から約5分後未満)は指定できません。
    • スレッド投稿(まとめて繋げて作って一括で投稿)や、他ユーザーへの返信も予約投稿にできます。
    • セットした予約投稿は下書きフォルダーに入ります。
    • 設定後、日時変更およびキャンセルが可能です。投稿日時前であれば、下書きから日時変更ができます。該当投稿を下書きから削除するとキャンセルになります。

新機能(Instagram):リール効果測定機能強化

  • リールのインサイトで以下の計測項目/表示が追加されます。
    • 先頭3秒の視聴維持率
    • 累積視聴数推移(他のリールの平均値と比較付き)
    • 各リールの改善提案を表示

新機能(Threads):マークアップ

Threadsで以下の機能が全世界に順次展開されることが発表されました。

  • 引用投稿時に元の投稿の任意の部分をマークアップ(ハイライト)表示可能になります。
  • 写真内にユーザーIDをタグ付けできるようになります。誰がどのユーザーなのかがフキダシでわかりやすく表示されます。

仕様変更(Threads):広告表示(テスト中)

  • 日本・米国の一部のブランドに限り、Threadsでの広告表示のテストが開始されました。
    現状はまだ限られた広告主によるクローズドテストで、Metaビジネススイートから誰でも出稿できるような状態にはなっていません。

新機能(Instagram):リールタブのフィード種類選択

  • リールタブの表示対象として以下のフィードが選択できるようになりました。
    • 友だちがいいねしたリール
    • 友だちがノートをつけたリール

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