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2025年9月のYouTube/Google広告規約改定・仕様変更発表まとめ

記事タイトル画像:2025年9月のYouTube/Google広告規約改定・仕様変更発表まとめ

2025年9月に公式発表された、YouTube/Google広告の主要な規約改定・仕様変更等のまとめです。

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※規約改定については原則として原文(英語版)の変更点を対象としています。このため、日本語版未反映の内容を扱うことがあります。

※掲載内容はいずれも発表時点の情報に基づいています。最新の公式情報が必要な場合は、別途参照先等にてご確認ください。

要点

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規約改定:YouTubeのポリシー>違法または規制対象の商品やサービスに関するポリシー

禁止コンテンツ種別の追加(規制外物質の乱用)

  • 商品の販売・リンク・利用促進を目的とするコンテンツの投稿禁止について、「規制対象外物質を乱用目的で扱うもの」が追加されました。

禁止コンテンツ例の一部記述変更

以下の内容が変更されました。

  • ハードドラッグの使用に関するコンテンツ(教育用以外)について、「コカイン等粉末薬物の鼻からの吸引」が入りました。接着剤については後述の規制外ガスの乱用の方に移動しました。
  • 「アシッドの錠剤」について「アシッドのような幻覚剤」と、幻覚剤を対象とすることがより具体化されました。
    ※アシッド…LSDの俗称
  • 規制外物質の乱用としてのガス吸引について「接着剤」が移動してきたほか、「ホイップクリームチャージャー(の亜酸化窒素ガス)」「ポッパー」が追加されました。
  • 娯楽目的(ボディビル等含む)でのステロイドについて、製造・販売促進するコンテンツ(教育用以外)が禁止対象に追加されました。
  • 「吸入剤の販売」について、規制対象外の物質の乱用目的での販売促進コンテンツが幅広く規制対象例に追加されました。物質例としては炭化水素、亜硝酸塩、亜酸化窒素が挙げられています。

規約改定:YouTubeのポリシー>著作権侵害による削除通知を提出する

削除リクエスト代行の条件厳格化

  • [提出にあたっての注意事項]>[提出する資格のある方]セクションにおいて、著作権者の代理人がリクエストを提出する場合について、以下の条件が追記されました。
    • 自身のアカウントを使用すること
    • 著作権者との関係を明記すること

規約改定:YouTubeパートナープログラム>YouTubeブランドコネクトの利用を開始する

地域拡大(日本解禁)&ポリシー全面改稿

  • YouTubeブランドコネクト(広告主とインフルエンサーのマッチングプラットフォーム)の対応地域について、日本を含む18ヶ国が追加され、合計23ヶ国になりました。
  • 全体的にポリシーが改稿されました。

規約改定:YouTubeパートナープログラム>ブランドコネクトの「募集中のブランド案件」に関するプログラムポリシー

「募集中のブランド案件」掲載時・応募・制作時の規定追加

  • 新設ポリシーです。YouTubeブランドコネクトで「募集中のブランド案件(Open Call)」への募集掲載・応募・コンテンツ制作の際に双方が遵守すべき規定が掲載されています。

規約改定:Google広告ポリシー>暗号通貨と関連商品

アルゼンチンでの広告掲載一部解禁

  • ハードウェアウォレット・暗号通貨取引所・暗号通貨ソフトウェアウォレットの広告が可能な地域に、アルゼンチンが追加されました。
  • 条件として、出稿するアカウントがあらかじめGoogleの承認を受けておく必要があります。

規約改定:Google広告ポリシー>政治に関するコンテンツ

EU圏の政治広告規制強化

  • EU規則2024/900で政治広告と定義された広告(政党・現職政治家・候補者の宣伝や、特定政党・候補者への投票呼びかけ等)について、EU圏内での配信が制限されました。
  • それ以外の、選挙・国民投票等への参加促進を目的とした広告や、汎用的な公式情報提供については、禁止免除を申請してGoogleから許可を受けることで、出稿が可能になります。

チリ向け規定追記

  • チリの選挙広告について、現地の法律の遵守義務に関する記述が追加されました。

規約改定:Google広告ポリシー>性的なコンテンツ

性的美容整形・デリケートゾーン脱毛等の広告制限緩和

  • [一部制限付きのカテゴリ]から、性的魅力に関する整形手術・美容サービスの広告(豊胸・豊尻手術、性器増大、デリケートゾーン脱毛等)が除外されました。
  • 上記に伴い、日本を含む一部の地域向けに、デリケートゾーン脱毛に関する制限を免除されるためのコンテンツ/ターゲティング条件が記載されていましたが、これも削除されました。

規約改定:広告のフォーマットと機能>YouTubeおよびDiscoverフィードの広告要件

名称変更・全面改稿

  • 英語名称が変更になりました。
    • 変更前:Ad requirements for YouTube and Discover Feed
       ↓
    • 変更後:YouTube and Discover Feed ad requirements
  • ポリシーが全面改稿され、禁止例も入れ替わりました。

規約改定:広告のフォーマットと機能>価格アセットの要件

商品グレードの制限追加

  • [商品グレードの要件]セクションが新設されました。価格アセットにおいて、商品グレード(Product tier)関連の以下の記述が禁止となります。
    • ヘッダーに商品グレードの名前以外の要素が含まれるもの
    • 説明文にヘッダーで言及した商品グレードの詳細以外の要素が含まれるもの

規約改定:広告のフォーマットと機能>動画広告の要件

スキップ不可インストリーム動画広告の長さ制限緩和

  • スキップ不可のインストリーム動画広告について、長さの上限が緩和されました。
    • 変更前:15秒以内
       ↓
    • 変更後:オークション(リアルタイム入札)の場合30秒以内
          予約キャンペーン(純広告買い切り)の場合60秒以内

新機能:ライブ配信の機能強化

ライブ配信関連で以下の機能が強化されます。

ライブ配信前のテスト環境

  • 新ツールや新環境等を投入した場合向けに、配信開始前に機器のテストを行う環境が用意されます。テストして問題ないと判断できたら、そのまま本番の配信に移行することも可能です。

ゲームプレイ配信用のゲームライブラリ

  • YouTube側で用意した配信用ゲームライブラリ(75種類以上)から配信者が好きなゲームを選び、配信・視聴者交流・収益化につなげられるようになります。

配信ツールの縦画面・横画面両対応化

  • 配信管理ツールで、縦画面・横画面両方をプレビューしながら配信できるようになりました。
  • 視聴者側には、画面の向き(縦横)に応じて適したストリーミングが自動選択されます。

他のライブ配信を引用したリアクション配信

  • 他のライブ配信へのリアクションを配信する際に、画面を分割して、対象のライブ配信を自分の配信画面内に引用できるようになります。
    従来2ウィンドウ/2画面視聴が必要だったものが、1つの画面で両方見られるようになります。

配信ハイライト動画の自動生成

  • モバイル機器で縦画面ライブ配信を行った場合、通常のアーカイブに加えて、ハイライトを抽出して短くまとめたショート動画が自動生成され、保存できるようになります。
  • 生成された動画は保存した状態では非公開扱いですが、手動で公開にすることで、ショートフィード等に表示されます。リーチ拡大等に役立てることが可能です。
  • ハイライト生成元となるライブ配信には一定の条件があります。
    • 長さ…10分以上~12時間以内
    • 画面の向き…縦画面(横画面のみだと対象外)
    • 配信環境…モバイル版YouTubeアプリのみ
    • 除外対象…以下は除外
      • スクリーンキャスト(画面共有)配信
      • チャットが有効でない配信
      • 「子ども向け」設定の配信
      • 安全基準を満たさない配信

配信視聴を阻害しにくい広告表示レイアウト

  • サイドバイサイド広告…配信画面枠の横にもう1つ同サイズの動画広告枠を常時表示する画面レイアウトが使用可能になります。

メンバー限定配信にシームレス移行

  • 配信内で、一般公開配信から有料会員限定配信に中断なしで移行できるようになります。これにより途中まで無料視聴な配信等が可能になるため、有料会員の新規獲得促進等に活用できます。

新機能:YouTube Studioの機能強化

YouTube Studio(投稿/配信管理画面)について、以下の通り機能が強化されます。

動画の自動分析・評価

  • Ask Studio…AIチャットボットが、分析情報やファンのコメントを要約してくれます。投稿者からチャットボットに質問して答えをもらうことも可能です。

ネタ出し機能

  • インスピレーションタブ…コンテンツのネタになりうるおすすめトピックが9件表示されます。

タイトルA/Bテスト

  • 従来サムネイルのみだったA/Bテスト機能が、タイトルにも拡大されます。
    タイトル・サムネイルとも、1動画あたり最大3件設定し、視聴データを比較できるようになります。

コラボレーション表示

  • コラボ動画のコラボ先チャンネルを表示できるようになります。表示数上限は動画1本あたり5チャンネルまでです。コラボ先への流入促進等に活用できます。
  • なお、収益化が行われている場合、収益は動画を投稿したチャンネルに帰属します。

リップシンク機能

  • オートダビング(自動音声吹替)を行った場合、吹き替え先言語に合わせて口の動きを自動生成・合成させる機能の管理が可能になります。

肖像権侵害検出ツール

  • 自分の肖像(顔)が無許可で他の動画内で使用された場合、該当動画の検出・管理・削除依頼を出せるようになります。

新機能:ショート動画作成ツールの機能強化

AIを活用した動画生成機能が以下の通り強化されます。

動画生成AIエンジンの最新版登場

  • YouTubeの動画生成AIエンジン「Veo」の最新版である「Veo 3」が一部地域(米国・英国・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド)で提供開始されました。
  • 今回から音声付きの動画も生成可能になります。

静止画にモーションを付加

  • 全身自撮り等の静止画をアップロードしたあと、モーション一覧からモーションを選択すると、その人物に該当モーションを適用した動画を生成できます。
  • 今後数ヶ月程度で登場する予定です。

背景合成・視覚効果機能の強化

  • 撮影済みの動画に対して、全体的な視覚効果を付与したり、キャラクターを動画内になじむかたちで合成・登場させたりできるようになります。
  • 今後数ヶ月程度で一部地域向けに登場する予定です。

動画草稿の自動生成

  • 「Edit with AI」機能が実装されます。
    • 動画新規作成時に、AIが簡単なたたき台を自動生成します。
      カメラロールの素材をAIが拾って、シーン選別・構成やBGM/ナレーション付与まで自動処理します。
      (ナレーション付与は英語・ヒンディー語のみ対応)
    • 起動直後の白紙のタイムラインを見ると手が動かなくなる人向けに、初動のタイムロスを軽減する効果が期待されます。

音声にメロディーを自動付与

  • 歌でない通常の発話に対して、AIが自動でメロディを付加して歌にしてくれる機能が実装されます。

AI生成コンテンツにはラベルと電子透かしが付与される

AIツールを使用して合成したコンテンツには,AI生成であることを明示するため、電子透かし(Synth ID)およびAI生成であることを示すコンテンツラベルが付加されます。

新機能:ブランドパートナーシップ関連の機能強化

ブランドパートナーシップ関連で以下の機能が強化されます。

スポンサー表示の動画外表示

  • 有料スポンサーシップ表示を動画外のスポンサーシップ枠として表示できるようになります。
    独立枠での表示となるため、有期契約終了後にスポンサー表示を解除したり、同じ動画で別のスポンサー契約が発効した際に付け替えたり、といった変更が容易になります。

ショート動画からブランドサイトにリンク

  • ショート動画からブランドサイトへの専用リンクを付与できるようになります。
    商品購入ページへの送客がより簡単になります。

クリエイター提案の精度向上

  • クリエイターパートナーシップハブ内でのクリエイター(動画制作者)探しにAIが活用できるようになりました。ブランドに最適なクリエイターをAIが提案してくれるようになります。

商品タグ付けの自動化

  • 動画の内容をAIが分析して、動画内に商品が登場するタイミングに合わせて商品タグを自動表示してくれるようになります。

新機能:自動吹替機能一般開放(米国)

  • 米国で、多言語音声吹替機能の一般投稿者向け開放が発表されました。
    機能開放後、米国在住の投稿者が新規投稿する動画に適用されます。

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