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2022年11月の各種ブラウザ仕様変更発表まとめ

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2022年11月~12月初めに公式発表された、各種ブラウザ関連の主要な仕様変更発表のまとめです。

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要点

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Chrome 109 変更点

Chrome 109での機能追加・修正内容のまとめです。(ベータ版時点での情報)

追加・拡張

  • CSSのサイズ指定単位に「lh」(line-heightプロパティ計算値の○倍)が追加されます。領域をテキスト○行分確保、等の設定を行う際に便利です。
  • CSSでハイフネーションの文字数下限を設定する「hyphenate-limit-chars」が追加されます。指定値を下回る文字数の音節が単独で自動ハイフネーションされるのを防止できるようになります。
  • MathML Coreに準拠した数式の表示に対応します。
    ※MathML Core…数式用マークアップ言語「Mathematical Markup Language」(MathML) の主要部を構成するサブセット
    ※Firefox・Safariでは既にMathML対応済みなので、Chrome/EdgeがMathMLに対応すれば、現行主要ブラウザを概ねカバーできるようになります。
  • (Androidのみ)決済技術Secure Payment Confirmation(SPC)に対応します。
  • Conditional Focus…getDisplayMedia()による画面動画キャプチャー等を行う際に、フォーカスがキャプチャー対象のタブ/ウィンドウに移行するか、キャプチャー指示を出した側のタブ/ウィンドウに残るかを指定できる機能が追加されます。
  • suppressLocalAudioPlayback…trueに指定すると、音声出力から外部スピーカーに接続した場合、画面動画キャプチャーの音声をそのまま本体スピーカーでの再生にリレーするのをシステム側で自動的に停止できるようになります。(デフォルトはfalse)
  • Resource Timing APIのPerfomanceResourceTimingに、HTTPレスポンスのステータスコードを示すフィールドが追加されます。
  • (Android版のみ)Origin Private File System (OPFS)…File System Access APIからshowOpenFilePicker()・showSaveFilePicker()・DirectoryPicker()メソッドとDrag-and-Drop APIを除外した、制限付きのファイルアクセス機能が使えるようになります。
  • Speculation Rules APIによる同オリジン内ページのプリレンダリングを、同サイトのクロスオリジンページにも拡大適用されます。Supports-Loading-Mode: credentialed-prerender ヘッダーによるオプトインが必要です。
  • BYOB (bring-your-own-buffer)…Web Transportで開発者側で提供するバッファの読み込みが可能になります。

オリジントライアル(先行試験実装)

  • NotRestoredReason API…バックフォワードキャッシュ(ブラウザの戻る/進むボタンでの移動向けのキャッシュ)が提供されなかった場合に、PerformanceNavigationTiming API経由で理由を出力できるようになります。
  • プライベートネットワーク内やlocalhostのサブリソースに外部からアクセスする(プライベートIP内やlocalhost等、本来サイトのサーバーから見てリクエスト権がないネットワーク領域に対して、ページ訪問者のブラウザからコードを走らせてアクセスする)場合、クロスオリジンリソース共有(CORS)プリフライトリクエストによる許可が必要になります。

仕様変更

  • font-face内のディスクリプタ(font-weight, font-style, font-stretch)の値に「auto」が使用可能になり、かつ初期値にも「auto」が指定されるようになります。
  • 描画中とレイアウト中の表示幅が少数になった場合の端数処理が、GeckoやWebkitと同様の方式に変更になります。(描画中とレイアウト中の処理の違いで1ピクセルずれたりすることがなくなります)

廃止・削除

  • Event.path…イベントのパスを返すAPIが廃止されます。

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